Wednesday, 21 December 2011

Let it snow let it snow let it snow

Google先生のページに"let it snow"と入力すると
パソコンのスクリーンにハラハラと雪が舞って画面が曇ってゆく・・・。なんて心にくいアイディア。

しかし!そんな風に二次元の雪を楽しまなくても
弘前には本物の雪がこれでもかというくらいに降り続いているのです。

雪が積もりすぎると庭の戸が開かなくなってしまうので、冬の朝は雪かきからはじまる・・・。

我が家から目と鼻の先の公園も真っ白。

赤い実が白い帽子をかぶってるみたいです。

部屋の窓にはつらら。つららって綺麗で不思議でついついじーっと眺めてしまう。

見えにくいけど、Helloと書いてみた。


吹雪の中、友達の長いまつげに雪がつもったこと、
父と雪に顔を埋めて顔型をつくり遊んだこと、
雪合戦をしていたら本気になって大げんかしたこと、
ものすごくヘタクソな雪だるまをつくったこと、
道端の雪の塊の上を歩いていたらその下にあった用水路に片足を突っ込んでしまって
泣きながら家に帰ったこと。いろんな冬の思い出。

それにね、雪がつもると夜もうっすら明るいし、不思議とそんなに寒くないのですよ!!

やっぱり雪は大好きです。
もっともっとフカフカに雪がつもったら、スノーエンジェルをやるのです。バフバフっとね。
たのしみー!


Picnic at Hanging Rock

1975年に公開された映画『ピクニックatハンギングロック』。

オーストラリアで起こった実際の事件を映画化した作品。
1900年の聖バレンタインデー。メルボルンにほど近い小さな村の寄宿学校の少女たちは
ハンギングロックと呼ばれる岩山へとピクニックに出掛けます。
そこで事もあろうに3人の生徒と1人の教師が忽然と姿を消してしまう・・・。そんなお話。


わたしがこれを初めて観たのは大学一年生のとき。
完璧なまでの少女の描写と、画面の隅に映る小物ひとつ取っても抜かりない美しさにため息。
そして見終わった後に背筋がすーっとしたのを覚えています。

乙女度が異様に高いこの映画。
起き抜けにミランダがお花の入った洗面器から水をすくって顔を洗ったり(←衝撃だった)
4人の少女たちが1列になってコルセットを付け合ったり押し花をつくったり。
手紙の書かれているカードや鏡台に並ぶブラシ、化粧品の瓶に校長先生のノートまで
「なにこれかわいい・・・欲しい!」と呟かずにはいられない。
シェイクスピアのソネットを朗読するシーンも、生徒達がまどろむシーンも
本当に美しいのです。


白いドレスに身を包んだ少女達と岩山のコントラストが素晴らしいと思う。
しかし物語が進んでゆくにつれてこの美しさがある種の不気味さへと変わってゆくのだからすごい。

"What we see and what we seem are but a dream. A dream within a dream."


何故少女たちは消えたのか?
事故説、神隠し説、山の神への生け贄説までさまざまな憶測が飛び交ったというこの事件。
真相は今も明かされていないとか・・・。


ボッティチェリの天使に例えられる程美しいミランダの姿と神秘的な映像、徹底した乙女趣味が
元々のミステリアスなストーリーに何とも言えぬ怖さを与えており
公開から数十年経った現在もマニアックなファンを多く持つ作品。
ソフィア・コッポラ監督『バージンスーサイズ』に
『ピクニック〜』の系譜が受け継がれていると言われるのも非常に納得してしまいました。

もやもやっとしていて危うくて謎めいていて、決して気持ちのいい話ではないのに
ふっと観たくなる・・・そんな不思議な力を持った映画です。

彼女達と同じ位の年齢のときに観ておきたかったな。


Tuesday, 20 December 2011

THE FUTURE

"Have you ever been outside? I mean, not temporarily. I mean, born outside. 
never been inside, never been petted, not even once. 
---Yes? then you know the darkness that is not appropriate to talk about...”

という、ケガをした猫の独白からはじまるこの映画。
「いちばんここに似合う人」の著者、ミランダ・ジュライによる長編映画です。

道で傷ついた猫を拾いシェルターへ預けたソフィーとジェイソンは付き合って4年のカップル。
1ヶ月後には一通り治療を終える予定のその猫を、2人は家へと迎え入れる決意をしました。
そこでふと、思ったこと。
「やりたかったことをやるために残っている時間は、案外短いのかもしれない。」

猫がやって来るまでの1ヶ月。やりたかったことを、やろう。

ソフィーは子供ダンス教室の講師を、
ジェイソンはパソコンのサポートサービスの仕事をそれぞれ辞め、自分たちの夢を探そうとします。
ジェイソンは植林を推奨するNPOのような団体に入り、まぁまぁ充実した毎日を送るようになるのですが
ソフィーは自ら掲げた「1日に1つの創作ダンスをyoutubeにアップする」という目標に
早くも初日から行き詰まってしまって・・・。

自分は何がしたいの?自分には何ができるの?一体どうしたいの?
30代半ばを迎えて、まだまだ迷いが尽きない大人達の物語です。


すごく印象的だったのは、決して他人事とは思えない2人の言葉。

---I always thought I'd be smarter. I also thought eventually we'd be rich.

--- I always wanted to follow the news, you know, but then I'm so far behind, 
and now it's just like---what's the point?

年月が経てば自然と「こうなるだろう」と思っていた。
だけれど年を取ることと大人になることはちがう。
人生はもっともっと複雑で、苦しいものなず。


「なんとなくな毎日を繰り返してきてしまった大人たちの自分探し」を
優しく、滑稽に、ときどき辛辣に描いているこの作品では
ヘンテコダンス、作り物の猫足、話す月、動くTシャツといった不思議なミランダ・ワールドが炸裂。
みているわたしたちは全編通して、ふわりふわりと、現実と夢の世界の狭間にいるような感じに陥ります。
それでも時々垣間見える、願望、欲望、虚無感といった主人公達の感情は非常にリアルで
主人公の2人に共感できる部分があるからこそ
ちょっとだけ自分の未来に不安を覚えてしまった。

ELF

クリスマスまであと5日。

世間のクリスマスムードから完全に取り残されているわたしではあるけれど
せめてクリスマス映画を観てクリスマスムードに浸りたい!

そう思っていたら、ぴったりの映画を見つけました。
『ホームアローン』でも『ラブアクチュアリー』でも『クリスマスキャロル』でもなく

ウィル・フェレル主演の『エルフ』。

北極にあるエルフの国(ものすごくチープな作りなのもご愛嬌)では
エルフたちが人間へのクリスマスプレゼントを作るために一年中せっせと働いています。
そのエルフ達の中にひとりやたらと大きい人間の姿が。
「バディ」と呼ばれる彼は、30年前のクリスマスイブに孤児院を訪れたサンタクロースの
大きなプレゼント袋の中にもぐり込んでしまい、エルフの世界へやって来たのでした。

30年間パパエルフ(かわいい・・・)によってエルフとして育てられたバディ。
ある日自分の出生の秘密を知り
本当の父親に会う為、意を決してニューヨークへと渡ることに・・・

コミカルな会話の掛け合いがとっても楽しいコメディー&ファンタジー。


そうそう、文科系男子の憧れであろうゾーイー・デシャネルちゃんが
デパートの店員さんとして登場しているのもファンのわたしにとっては嬉しい限りです。


ブロンド!うひょー、かわいい!

デシャネルちゃん演じるジョヴィーとバディが
1948年リリースの名曲 "Baby its Cold Outside" を歌うシーンは本当にすてき。


パスタにシロップをかけ、吐き捨てられたガムを食べ、回転ドアでは永遠にまわる・・・。
子供のように純真無垢なバディがニューヨークで巻き起こすはちゃめちゃな騒動のあと、
それはもう魔法のような展開が待っているのです。

家族の絆と信じる心。

わたしたちが忘れかけているものが、この映画にはある。
みんなの歌のシーンに思わず涙。

とってもすてきな作品でしたよ!

わたしはサンタクロースなんて全く信じない、可愛げのない子供でしたが
もしも小さい頃にこの映画を観ていたなら、考えが変わっていたかもしれません・・・。
(とは言ってもアメリカで公開されたのは2003年)

観終わった頃にはクリスマスのニューヨーク、セントラルパークへ飛んで行きたくなるはず!

Monday, 19 December 2011

Dear Awajinne


From child to youth; from youth to arduous man;
         From lethargy to fever of the heart;
         From faithful life to dream-dower'd days apart;
From trust to doubt; from doubt to brink of ban;—
Thus much of change in one swift cycle ran
         Till now. Alas, the soul!—how soon must she
         Accept her primal immortality,—
The flesh resume its dust whence it began?

O Lord of work and peace! O Lord of life!
         O Lord, the awful Lord of will! though late,
         Even yet renew this soul with duteous breath:
That when the peace is garner'd in from strife,
         The work retriev'd, the will regenerate,
         This soul may see thy face, O Lord of death! 


The Heart of the Night
By Dante Gabriel Rossetti
                   

Friday, 16 December 2011

Home Sweet Home

年末を迎えるため、ドイツとドーハを経由して帰って参りました。
6ヶ月ぶりの弘前。

「地元に帰っても3日で飽きちゃうよねぇ。何もないもん。」なんて友達と話しつつも
結局なんだかんだ言って世界で一番居心地がいい場所。それがここ弘前にある家。

 築30年以上は経つ我が家。
昔は新築の友達の家がうらやましかったりしたけど、今となってはこの古さがたまらなく好きです。

 蜜がたっぷりの、とってもとってもとっっても美味しいリンゴ。
津軽のリンゴは他のリンゴとぜんっぜん美味しさが全然違うんですよ、都会のみなさん!(地元愛)

おばあちゃんが作ってくれたリンゴのシロップ煮。つやっつやの金色。

子供の頃から何も変わってない部屋。
ここでよくビデオをみたりマリオカートやったり
おじいちゃんの書斎から借りてきたほこりまみれの古い本を読んだり。

幼稚園のとき両親から貰ったメリーゴーランドのオルゴールや函館の修道院で買ったマリア様、
中学時代の愛読雑誌Zipperの読者プレゼント(よっぴーがパリの蚤の市を訪れた号)に応募したら当たった
星形のブローチ。きっとこれから先もずっと宝物。

おじいちゃんのセーター。
何十年経っても相変わらず質がよく色も綺麗なのでとってもお気に入り。
わたしは家にいるときずっとこれを着ています。ちょっと大きいけどとってもあったかい。


語らいながらおいしいご飯を食べる至福。
大きいお風呂でのんびりする至福。
昔当たり前であったことが、本当はとてもありがたいことだったんだって今更気付いてる。

何年経ってもずっと変わらず自分を迎えてくれる場所があるのは
ほんとうにほんとうにうれしいものです。


Wednesday, 14 December 2011

Nutella Holic

おばあちゃんと一緒に暮らしていた期間が長いせいもあって
長い間、朝ご飯は絶対に和食党でありました。

白米、焼き魚、お味噌汁、おひたしにお漬け物。
上京し一人暮らしを始めた後も、わたしの朝ご飯はほぼ毎日和食でした。

「朝から甘いものを食べるだって?信じられないわ!」

しかし。

ロンドンをはじめとするヨーロッパ諸国の朝ご飯は・・・甘かった・・・。

ふわふわのタマゴとじゅわっと焼かれたベーコン・ソーセージとマッシュルーム、
とろっとろのビーンズに、香ばしさとみずみずしさがいっぱいの焼きトマトが添えられた
「イングリッシュブレックファースト」はものすごーーーく美味しくて
わたしの大好きなイギリス朝ご飯メニューだけれど
貧乏学生の集まる寮でふるまわれる朝ご飯はそんなにいいものじゃなく。

現実、わたしの毎日の朝ご飯は
クロワッサン、食パン、シリアル、オレンジジュース、ジャム、バター、ヌテラ。
来る日も来る日も同じメニュー。

なんだか絶えられなくなって、キャンティーンでみんなと朝ご飯をとった後
こっそり1人寮のキッチンへ行き、自分の冷蔵庫からハムやオリーブなんかを取り出して
テーブルにも着かず「塩分!塩分!」と思いながらむしゃむしゃ立ち食いした・・・(←怪)
そんな日もありましたし、

朝ご飯の席で「日本の朝ご飯が懐かしい。白米にお味噌汁に焼き魚が食べたい。」とつぶやいたら
欧州諸国出身のみんなに「さ・・・魚だって・・・?君は朝から魚を・・・食べるのか?」
と、まるでエイリアンでも見ているかのような、ショッキングな顔をされた・・・
そんな日もありました。


それでも、人間の体というのは置かれた環境に慣れてゆくのだからすばらしい。

わたしだって、今じゃすっかり
「糖分!糖分!」と思いながらあまーい朝ご飯をもりもり食べるように。

というか、今じゃすっかり
ヌテラが大好きで仕方なくなってしまった。


朝ご飯にヌテーラ!小腹が空いたときのおやつにもヌテーラ!
晩ご飯には、さすがに食べないけれど。

ヌテラ以外のチョコスプレッドはやっぱり何か違う。ただのチョコバーをかじるのもやっぱり違う。
わたしはヌテラが食べたいのだ!!!

あの大きな瓶の中には、人間をとろけさせる何か魔法の様な成分が入っているに違いないわ。


ヌテラ中毒者はわたしだけではありません。

「今日朝ご飯を食べながら宿題やってたら
指にヌテラが付いてたから、テキストもヌテラだらけになっちゃったんだよね。」だとか
「寮のキャビネットにマイヌテラをキープしていたら、明らかに量の減りがはやい。
誰かがわたしのヌテラを勝手にたべている!許せない!」だとか
「にきびができた。・・・ヌテラのせいだ。でもやめられない。」だとか
みんなそれぞれに偏愛・ヌテラエピソードを持っている様子。

朝ご飯といえばヌテラ。うん。


今日もきっと、みんながヌテラを食べている。
お砂糖は少なめ、ミルクをたっぷり注いだイングリッシュブレックファーストティーといっしょに。


Wednesday, 7 December 2011

Neuschwanstein Castle

ドイツはミュンヘンに観光にやって来た人の殆どが観光2日目か3日目に訪れる場所。
東京ディズニーランドにあるシンデレラ城のモデルとなったといわれる場所。
といえばピンとくる方々も多いはず。
オーストリアにほど近いバイエルン州の山奥にひっそり佇む、白亜の城ノイシュバンシュタイン城。

ミュンヘンは思ったよりコンパクトな街で、滞在日数が余ってしまいそうだったので
せっかくだからわたしもお城まで行ってみたいな、と思いつきました。
突然のひらめきだったので、わたしたちはお城について何もしりません。
パソコンでお城の情報収集しようにもネットの調子が今ひとつ・・・
そこで宿泊先のホステルのいけめんスタッフへ助けをもとめることに。

「 イクスキューズミー、ノイシュバンシュタインキャッソーへ行きたいんですけど」と質問。
するとわたしの「ノイシュバンシュタイン」の発音がよろしくなかったらしく
いけめんに「うん?何のキャッスルだって?」と聞き返されてしまったので

「ナイーン!ミュンヘンに住む人みな知ってる!白くて・大きくて・とても有名なキャッソー!
そう・・・ルートヴィヒ!何代目かのルートヴィヒによって建てられたキャッソー!」
と、わたしの中のお城に関するありとあらゆる知識(殆どゼロ)をふりしぼり必死に説明すると

「ヤー!ヤー!ノイシュバンシュタイン!」といけめんは真っ白な歯を見せて微笑み
丁寧に行き方を教えてくれました。

翌日。
いけめんによる情報通り早起きして朝8時過ぎの電車に乗り込み、一路お城を目指すわたしたち。
ミュンヘンから電車で2時間ちょっとのフュッセンという場所からバスでさらに移動すること数十分。
こんなかわいらしいお土産やさんの前でバスを降ろされ、
バスに乗っていた全員がぞろぞろと向ったのは・・・

こちらのチケット売り場。山の麓のこちらでしか入場券が買えないとのこと。
着いてみたらその日本人観光客の多さにびっくり。
そりゃそうですよね、シンデレラ城のモデルですもんね!!

お城まではバスで約5分、馬車で約20分、徒歩で30-40分。
バス代も馬車代も惜しいわたしたちは、(しぶしぶ)徒歩を選択。
ゆるやかな坂をひたすらに登って行きます。

しかし。しかしですね。

山登り最中のわたしたちには、お城の気になる点があったのです。
チケット売り場からお城があると思われる山の方面を見たとき
確かに
そこにはノイシュバンシュタイン城と思われる建物が小さく存在しているのが見えたのですが
わたしたちの目が節穴でなければ、
そのお城はどうやら工事中に見えたよう・・・な・・・?

あれ??


考えてみれば、観光シーズンまっさかりの夏はとうに過ぎ去り、雪も降っていない今
もしかしたら最高のお城修復シーズンなんじゃないか・・・。
いや、でも工事中だったらチケット売らないだろう。
うん、そうだよね。お城の中だけ見れても意味ないしね。
と、ぶつぶつ言いながら山登り。

到着して、目の前にどどんと構えるお城をまじまじと見てみる。

どどーん。めっちゃ日陰!!!

ふむ。正面は普通である。
しかしやはり、わたしたちがみたように、お城の左腰骨辺りからお尻にかけての部分は
絶賛工事中でありました・・・。この写真のちょうど右側。
そう、葉の落ちた木々によって工事中の箇所はなんとなーく隠れているため
正面からお城を捉えた記念の写真撮影に大きな支障はきたさないのです。
それでも斜め後ろからみるとばっちり修復用の足場が組んであるよ...。
この事実により、お城到着時の感動は40%減。

それでも山の上からこんなのどかな景色を見たら、
お城が一部工事中でもまぁいいじゃないか・・・という寛大な気持ちになりました。
広がる湖の青色が、ものすごく綺麗だった。

せっかくなのでお城の入り口で記念撮影。

門をくぐってみると、たしかに白い壁に青い屋根。おぉぉこのお城、本当にシンデレラ城っぽい!
(本当はシンデレラ城がこのお城っぽいのである・・・)

城内にはチケットを持っていても勝手に好きな時間に入ることができません。
ガイドツアーへの参加が鉄則な為、言語別にグループに分かれ、決められた時間に入場するのです。
わたしたちは英語のガイドさんを指名したのでイギリス人や香港人と一緒にまわることに。
後に続いていたのはチームイタリアと母国ニッポングループ(他を圧倒する人数)でした。

このお城、建てられたのは19世紀ということでまだまだ新しいお城。
中世の生活様式に強い憧れを持っていたバイエルン王ルートヴィヒ2世が
自己の憧れを具現化するため中世様式のお城をそっくり再現させて造ったそうな。
知らなかった。もっと古いものとばかり思っていたよ!

城内はたしかに中世風のどこかノスタルジックなデザインのお部屋から
当時の最先端技術を駆使して作られた、ライトの色が自動的にかわる小さな人口洞窟まで
遊び心あふれる造り。

部屋の中で一番印象に残っているのは
中世騎士道文学の名作「トリスタンとイゾルデ」の一場面が大きく描かれていたお部屋。
何を隠そうわたしも「トリスタンとイゾルデ」の話が大好きなのでものすごーく感動。
「王!わたしもアーサー王物語大好きです!」と、勝手に王様に親近感を覚える・・・。

ルートヴィヒ2世は19世紀ロマン派を代表する作曲家、歌劇王リヒャルト・ワーグナーの
熱心なパトロンだったということもあり
ワーグナーのオペラ作品「タンホイザー」や「ローエングリン」の場面が描き出されている広間も。
そういえばワーグナーは「トリスタンとイゾルデ」もオペラにしてるしね!


自分の好きなもの・興味のあるものがすこしずつ繋がってるって本当にうれしい。

ずっと行きたかったお城に来てみたら
思いがけず大好きな本の一場面に出会えたり
勉強した暁にぜひ一度観たいと思っているオペラの一場面に出会えたりして
点と点が線になっていく・・・というか
一見とっちらかった様に見えるわたしの趣味に共通点を見つけられて、そういうことが続くと
好きっていう気持ちが一層強くなります。ふふふ。


そうそう、バイエルン王ルートヴィヒ2世に話を戻して。
彼は悲しい最後を送った王様。
普仏戦争後、弟が精神病にかかると、王はすっかり塞ぎ込んでしまい人と関わらない生活を好むように。
部屋に引きこもり、食事は常に1人で食べ、昼夜逆転の生活を送り・・・
いつしか王自身も精神病で統治能力がないという理由から、廃位されてしまうのです。
その為王がノイシュバンシュタイン城にて過ごしたのはたったの172日。
そして廃位の翌日に幽閉先近くのシュタルンベルク湖でルートヴィヒ2世は謎の水死を遂げたとか。

・・・王!!!

間違いなく彼は今わたしの気になる人ベスト5に入る人物です。伝記本買おう。伝記本。うん。


ツアーの終わりには、後ろにいた人達から「もっと大きいと思ってたのに結構小さくてがっかり」
なんて声もちらほら聞こえてきましたが
ルートヴィヒ2世という悲劇の王様(一般には狂王と呼ばれるらしい)のことが知れただけでも
わたしは大満足です。

相変わらず悲劇とか悲運とか、悲しいムードの主題が大好きなんだな、わたし・・・。


お城の横でお行儀良く次のお客さんを待ってくれている馬さんたちに
「おつかれっす!」と心の中で挨拶しながら向ったのは、チケット売り場の陽気なおじさんが
「絶景だよー、行かなきゃソンだよ!」と言っていたマリエン橋。

その吊り橋からみるお城の様子はよく雑誌やパンフレットなんかにも掲載されており
お城のベストアングルを撮るならマリエン橋!って感じらしいのです。

実際のマリエン橋は揺れる吊り橋。歩く度に床の木がミシミシと音を立て
ちょっと大きな人がジャンプしたらその勢いで橋が壊れてしまうのでは・・・
という恐怖すら感じたのですが、お城の眺めはおじさんの言う通り素晴らしかった。

わはは。
お城の後ろがばっちり映るため補修工事の足場が丸見えとなっている点には目をつぶってくださいね。
この写真を撮ったのは午後3時くらいだったと思うのですが
真っ暗な影が映り込んでしまい残念。
お城に影がかかるなんていやだ!もっといい写真を撮りたい!と思われる方は
もう少し早めの時間に訪れたほうがよいとおもいます。

橋からお城の反対側をのぞけば、こんな光景。
結構高いとこまで来てしまったみたい!

そんなに高い所を好まず、常にできるだけ地面に足をつけていたいわたしは
「さぁお城も観たし帰ろう帰ろう」と提案したのですが
やっかいにもこの山の雄大な自然はアウトドア派な連れの好奇心を見事に刺激してしまったらしい・・・。


連:「そんな帰るなんて。ほら、橋の向こうに山があるじゃないか。あの山に登ろうよ!」

み:「えっ、あの本格的な山を?・・・嫌だ!」

連:「さぁ!そこに山があれば、みみこだって登ってみたいと思うだろう?」

み:「・・・すみません思いません」

連:「カモーン。君は常になるべく動きたくないという怠惰な意識が働いて
無意識にも一番運動量を必要としない行動を選択している。
そのせいで、ロンドンにきてから何キロ太ったと思っているんだ。」

み:「ノーン!それ言うの反則!」

連:「あの山に登れば、きっと今日の昼に食べたホットドッグとビール分のカロリーは消費される。」

み:「ここ来るのに30分歩いたからそれでもう消費されたよ!」(本当か)

連:「何年か前にマウントフジに登ったって言ってたじゃないか。君の山への情熱はどこへ?」

うんぬん、たぶん今日一番どうでもいい会話を繰り返し・・・

その結果。



不本意ながら山、登った・・・。

全く笑っていないわたしの顔と謎のポーズが、そのときの気持ちを如実に表している。
「こんな山、登りたくなんてなかったわよ!」

この数分後、山の通り道はすっかり消え、道なき道を行かなければならない
まさに山deサバイバル状態となってしまったため
さすがに底がツルツルの安ブーツで登るのは困難と判断し、わたしはリタイア。

しかしそこに山があれば登りたくてしょうがない連れは
フレッドペリーのたいそう可愛いスニーカーを真っ黒にして山の頂へと登り
最後の方はそれこそ本当に「転げ落ちるように」下界へと戻ってきました。

靴もジーンズも真っ黒、ニットの手袋は穴だらけでボロボロ。

「オォォ****(←放送禁止用語)」
「死ぬかと思った!こんな山、登るんじゃなかったよ!」

・・・だから言ったのに。


あれ?えーと?

なんだか旅の最後は
お城レポートというより山登り日記みたいになってしまったんですけど?

うおっほん。


工事中 それでも公開 狂王の城 山登りには どうぞお気をつけて
(字余り、みみこ心の短歌)


・・・え?なんですか?

(●´ω`●)


日本人に絶大な人気を誇るドイツロマンチック街道の終点、ノイシュバンシュタイン城。
1年も経たない間に主を無くした城。
莫大な費用をかけ、王の好みの物で埋め尽くされたそこは
心の拠り所がなかった王の、夢の隠れ家だったのかもしれません。

王の生涯を知れば、そのきらびやかな城内の装飾の数々はわたしたちの目に寂しげに映るのです。


Munich

せっかくプラハまでやって来たのだから、お隣ドイツで開催される
かの有名なクリスマスマーケットもちょっと見てゆこうじゃないか。ということで
電車でピューンとミュンヘンまでやって参りました。

さっそくのミュンヘン中央駅はこれでもかというくらいにクリスマスのデコレーションがほどこされ
行き交う人々もどこか楽しげ。
その様子はロンドンよりもプラハよりもずっと盛り上がっているぞ・・・。

それもそのはず、クリスマスマーケット発祥の地はこちらドイツのドレスデンだそうで
「世界最古のドレスデン・世界最大のシュツットガルト・世界一有名なニュルンベルク」
この3都市のマーケットは「3大クリスマスマーケット」と呼ばれているそうな。

・・・ん?
ミュンヘンは?「3大マーケット」に入ってないけど・・・?あれっ、あれれ?

ドイツで1,2を争う大きな都市だからクリスマスマーケットも最大級に有名だろうと信じていた
自分のあさはかさとリサーチ不足に少々落ち込むも
ミュンヘンのクリスマスマーケットだってなかなかおもしろいという情報を
以前聞きつけていたではないか!だからここへ来たのではないか!
と自分を励まし、街へと繰り出しました。


キリスト教徒が多いわけではない日本では
「クリスマスだからデート」「クリスマスまでに彼女/彼氏つくる!」
という謎の発言がちらほら聞こえるように
イエス様そっちのけで何故だかカップルの日としてばっちり定着し
商業的なにおいのプンプンするイベントとしてお馴染みのクリスマスですが
ヨーロッパでは家族が集まり朝から晩までおいしいご飯をたらふく食べ、日々の感謝をわかちあう
本当に、一年で一番大切な日。

それゆえにクリスマスへの気合といったら、日本人が新年を祝うように・・・
いや、もしかしたらそれ以上のものがあるかもしれません。

日本のクリスマスしか経験したことのないわたしにとって、
クリスマスを待ち望み準備にいそしむヨーロッパの様子はたいへん新鮮に写り
見てるだけでもわくわくしてしまいます。

市内で最大最古の市場、ヴィクトアーリエンマルクトを通過し・・・

何故かイノシシさんと記念撮影をし・・・

てくてくとミュンヘンのど真ん中、マリエン広場へと向って歩くと。

ぽつぽつと、クリスマスマーケットが現れ始めました。

オーナメントを売るお店、キャンドルを売るお店、クリスマスリースを売るお店・・・。
中でもやっぱりダントツで人気なのは、食べ物のお店。
冷え込んだこの日、温かい食べ物を求める人で食べ物屋さんは大にぎわい。

お店ごとにデザインがちがって、見てるだけでも楽しいのです。

「フンフンフーンフンフンフーン♬フンフンフーンフフーン♬」
(・・・・・無意識にも「ジングルベル」を鼻歌で歌っているわたし)


お店にぎっしりと並べられたクリスマスグッズの数々。
そのディスプレイの仕方がそれぞれに、センス良くてとってもすてきなんです。

ほら!!

たっくさんの小人サンタと、天井からぶら下がるオーナメント。
完全にメルヘンの世界。

こちらはフェザー屋さん。
ロマンチックムード満点。

寝せると目を閉じる、あの人形たちも発見。
夜になるとみんな動き出しそうです・・・!

こちらは「クリッぺ」と呼ばれるキリスト誕生の日の様子を再現した模型。
聖母マリアから赤ちゃんのキリスト、3人の賢者に馬小屋の馬までが
ミニチュアとなって売られております。

なにやら教会の前が賑わっていると思うとそこにはグリューワイン屋さんが。
シナモン、グローブ、レモンなどが入った、甘くておいしいこのホットワインは
クリスマスマーケットに無くてはならない存在。

甘い匂いに誘われて、わたしたちもグリューワインタイム・・・。
冷えたからだがじわ〜んと温かくなってゆきます。カップも2011年仕様でかわいらしい。

どどーんとゴシック様式がまぶしいミュンヘン市庁舎。

ハチミツとスパイスがたっぷりのドイツを代表するお菓子といえばやっぱりレープクーヘン。
わたし、これだいすきです。

さすがドイツ、街を歩けばクラシック音楽が聴こえてくる・・・。
この方たちは「トルコ行進曲」や「渚のアデリーヌ」「アヴェマリア」など
誰もが聴いたことのある曲を演奏していたので
大人から子供まで多くの人が足を止めて聴き入っていました。

ニュンフェンベルク城前。見た事ないくらいにたくさんの白鳥たち!

ドイツの馬さんたち。今日もみんなをのせてお疲れさまです・・・。

夕方にはマリエン広場周辺を楽団さんがマーチ。

「ソーセージが食べたい!」というわがままを叶えるべくドイツ料理のお店へ。
ソーセージとザワークラウトの相性が最高すぎる。

もちろん大好きなヴァイスビールも注文。
グラスから数センチはみ出してもこぼれない、その泡具合に感動。

しかしレストランだけでは飽き足らずその後ミュンヘンの有名ビアガーデン、ホーフブロイハウスへ。
わたしのようなお酒大好き観光客が大勢、酔っぱらうためここへとやって来るのである・・・。

どどーんと黒ビール1リットル。ピッチャーではありません、一人前です。
・・・わたしこれ2杯とその他ハーフリッターのビールを数杯いただきましたからね・・・。
(のみすぎ)

メニューもコースターも何気にかわいかったです。
テーブルは、過去に酔っぱらったお客さんのらくがきでいっぱい。

暗くなったので再びマーケットのイルミネーションをみようとマリエン広場まで戻ってきました。

市庁舎前の大きなクリスマスツリー。ゴージャス。息をのむくらい綺麗でした。

街のお店も派手めにライトアップ。
色がどんどんかわっていくので、5分くらいずっと眺めてました。

街全体がオレンジ色で、ものすごく幻想的だったミュンヘンの夜。

永遠と鳴り止まないかに思える音楽と人々のはしゃぐ声、あまーいグリューワインの匂い・・・。
お昼もいいけど、やっぱりクリスマスマーケットは夜が最高に綺麗。魔法にかけられたようです。


正直、プラハでその美しさに完全ノックアウトされたわたしは、ミュンヘンに向う電車の中で
「プラハのあとじゃ、もうどこに行っても感動出来ないかもしれない・・・どうしよう。」
という謎のネガティブな考えを持ったりしたのですが
このミュンヘンのハッピームード満点なクリスマスマーケットと
「ドイツ人の中じゃ一番陽気でお祭り好き」と言われるミュンヘンの人々の元気さで
すっかりエンジョイしました、ミュンヘン。

その街にはその街の、いいところって必ずあるやね。

一年で1番いい時期に来れてほんとによかったな。